アインシュタインの反乱と量子コンピュータ (学術選書)価格: 1,890円 レビュー評価:4.0 レビュー数:2 少し難しいですが、非常に面白く読めました。
単一イベント観測が可能になったことによって
皆で見ないようにしていたものを見ざるをえないようになり、
あまつさえそれを基礎に社会のインフラが組み立てられようと
している現在、非常にタイムリーな出版だと思います。
量子論の礎を築いたアインシュタインやシュレーディンガーが
波動関数の確率解釈を頑なに拒否したエピソードや、
原子論を否定したマッハのストーリーなど、
重要な発見をした学会の重鎮たちですら、現在は正しいと信じられている、 |
生態学―個体・個体群・群集の科学価格: 12,600円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 生態学を志す人の必読書。本書の翻訳が出たのはまことに喜ぶべきことだが、なにしろとても大きな本なので、足の上や大切な試料の上などに落とさないようくれぐれも気をつけていただきたい。
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日本に古代はあったのか (角川選書)価格: 1,680円 レビュー評価:3.5 レビュー数:7 日本に古代はあったのか、という書名は確かにセンセーショナルな響きがありますし、本書を貫く「関東史観」への批判は、東大学派と京大学派の対立構造まで浮き上がらせているわけで、大変興味深く最後まで読みました。
何の疑問も持たなかった事柄についてこれだけ論じられるとしっかりと正対しなくては、という気分にさせられる書籍でした。
学習指導要領の時代区分での中世の始まりは院政期前後を区切りとしていますので、昔のような鎌倉幕府の成立からではありませんし、近世の始まりはヨーロッパ人の来航からになっており、これも江戸幕府を起点にしたものではありません。
このよう |
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ニューロンの生理学価格: 8,820円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 話題は、大部分を神経細胞、イオンチャンネル、シナプスな
どに絞っているが、いままでにないスタイルの新しい神経生理
学の図書で、将来、研究者を目指す人にとっては、単なる知識
だけでなく研究方法なども学べるように十分配慮されている。
フランスの第一線の研究者による原著をそれと同等以上の日本
の研究者が翻訳を担当しているので、訳が大変読みやすい。ま
た、随所に挿入されている訳注やチャンネル構造と高次機能に
関する2つの補章も適切で役に立つ。
多く出版されている神経科学のテキストのうちでも傑出してお
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エネルギー・環境・社会―現代技術社会論 (京大人気講義シリーズ)価格: 1,995円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 本書は京都大学大学院エネルギー科学研究科エネルギー社会・環境科学専攻の教員による、京大人気講義シリーズの1冊である。 人気講義であることは本書からもうかがえる。 環境問題の解決には、様々な学問分野の叡智を集結させる必要あるが、 学問としての体系化は大変むずかしく、様々な大学で様々な試みが行われているが、ただの雑学になってしまっているところがたくさんある。 しかし、本書は21世紀COEプログラム初回に全国最高額で採択された研究科の中核を担う教員が執筆しているだけあり、エネルギー・環境という枠組みの中で、全員が理系の先生であるが、経済的、心理的な側面からのアプローチもあり、非 |